2015.09.
ウバタマ 烏羽玉サボテン科
観賞用

■ メキシコ北部からアメリカ南西部に自生するウバタマ 烏羽玉は、姿形からサボテン愛好家に人気のある種類です。 多くのサボテンは、刺座(しざ)という器官に、葉が変形したトゲをつけています。ロホホラ属の刺座には、トゲはなく柔らかい綿毛がつくのが特徴です。

ウバタマの地上部(栽培品)は、直径6〜7cmの扁平にゆがんだ球形が寄り集まった姿です。 それぞれの球体は、あまり大きくならず、弾力があり、全体的に灰緑色をしています。自生地では球形の地上部は見られず、ほとんど埋まった状態で、頭頂部のみを地表に覗かせています。
花期は真夏で、頭頂部付近に白から薄いピンク色の花を咲かせます。サボテンに限らず多くの植物は、自家受粉を嫌いますが、烏羽玉は可能とされます。 ロホホラ属は、他のサボテンに比べて栽培し易いといわれ、実生での育苗ができます。個体変異が出やすいので、これも愛好者にとっては魅力のひとつになっています。 ただし生長が遅く、開花までは実生の栽培品でも数年を要し、環境の厳しい自生地では、20〜30年かかるとされます。

■ ウバタマは、メスカリンなどのアルカロイド成分を含有し、精神不安に関係する症状に試されたことがあるようです。 先住民の間ではペヨーテと呼ばれ、宗教儀式に利用されることで知られます。自生のものは、乱獲により個体数の減少が大きく、先住民の宗教儀式での利用以外に、アメリカでは移動などに制限があります。 日本では、国内で増殖したものが流通していて、購入・栽培は自由に行えますが、観賞目的に限定されます。
属名 Lophophora は、lophos 鶏のとさか + phoreo 有する、つける に由来し、こぶの上部につく綿毛から命名されたとみられます。種小名 williamsii は、人名由来。
ウバタマ 烏羽玉 Lophophora williamsii (Lem.)J.Coult
■ スイカンギョク 翠冠玉は灰緑色で、刺座にはたくさんの綿毛がつきます。 花は淡い緑色を帯びた白色をしています。白花烏羽玉と呼ばれることもあり、一般の園芸店でのロホホラ属の分類は混乱が見られます。 種小名 diffusa は、散開した、広がった の意味。種小名から、ディフーサと呼ぶ場合もあります。

本種の学名はシノニムが多く、また変種・品種も多数あり、サイト担当者では確認できないため、 diffusa とのみ記載をします。
スイカンギョク 翠冠玉 Lophophora diffusa
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