2015.09.
ウツボグサ  シソ科
夏枯草 カゴソウ ) [ 局 ] 民間薬

■ ウツボグサは、東アジアの温帯地域に分布する多年生草本で、日本では陽当たりのよい草地などに自生しています。 草丈は 30cmほどになり、葉は対生し、葉身は披針形から長楕円形、全草に白い短毛が密生します。地面に接した基部から、ランナー(走出枝)を出し、先端に苗を作り、しばしば群生します。 花期は 6月〜8月頃、茎頂に長さ5cm前後の穂状花序をつけ、唇形の小花をつぎつぎと咲かせます。花弁の外面は紫色、内面は白色で、下唇弁の先には細かな切れ込みが入ります。 花が終わると、すぐに結実して、花穂が茶色に変色し、枯れたようになります。群生することから、グランドカバーになりそうですが、花後の花穂のせいか、あまり鑑賞用にはされないようです。
ウツボグサ Prunella vulgaris subsp. asiatica syn.Prunella vulgaris L.var. lilacina Nakai
■ 夏枯草 カゴソウ の生薬名は、枯れているように茶色に変色した花穂の様子から付けられたものです。 薬草として利用するのもこの時期の花穂です。褐色になり始めの頃に、摘み取り、陽に干して乾燥したものが、生薬の夏枯草です。 利尿、消炎作用があり、民間薬として浮腫、腎臓炎、膀胱炎などに煎じて用います。

和名ウツボグサは、花穂の形が矢の入れ物・靱(うつぼ)に似ているとして付けられました。 属名 Prunella は、語源不明のドイツ語由来とされ、意味も不明です。種小名 vulgaris は、一般的に、ごく普通に。亜種名 asiatica は、アジアの、アジア産 の意味です。
魚のウツボも、靱に似ているからという説があります。
ヨーロッパには ウツボグサの近縁種 セイヨウウツボグサ Prunella vulgaris subsp.vulgaris や 花の大きなタイリンウツボグサがあります。 やはり民間薬として、胃腸病などに用いました。
タイリンウツボグサ
Prunella grandiflora Jacq.
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