2015.10.
チョウジ フトモモ科
丁子 チョウジ ) [ 局 ] 製薬原料・漢方薬

■ チョウジノキの原産地は、 香料諸島 ※1 とも呼ばれるモルッカ諸島で、高さ10m程度になる常緑高木です。 葉は十字対生 ※2 し、葉柄は暗赤色になり、葉身は長楕円形です。全縁で葉縁は波打ち、革質で暗緑色、表面には光沢があります。
花は茎頂につき、筒状の花床は、初め淡黄緑色、開花のときには淡赤色から暗赤色に変わります。花床の先端部は、突起状の4つの厚質化したガクにつながります。 花弁は膜質化して、蕾のときは球形をしています。めしべは1本で、おしべは多数つきます。

※1 Spice islands クローブ、ナツメグなどのスパイスの産地であったモルッカ( マルク )諸島 Maluku Islands の呼び名。
   オランダ、ポルトガルなど、当時のヨーロッパ列強の国が、香料の利権を巡って争いました。

※2 90度づつ角度を変えてつくので、上から見ると十字形になる対生。

■ 開花前の丸い状態の花蕾を乾燥したものが、香辛料として使われるクローブです。 また、花蕾は生薬名を丁子 あるいは 丁香(チョウコウ)ともいい、芳香性健胃・食欲増進などの目的で漢方などにも処方されます。
つぼみや葉を蒸留してとれる精油・丁子油(丁香油)には、オイゲノールが含まれます。局部的麻酔効果があり、歯科の領域では即効性の歯痛薬として使われています。 他に、強い芳香があるので香料の原料や、防腐剤としての応用もされます。正倉院に丁子が残っていますが、当時は薬用というよりも、香料、防黴を目的に置かれたと見られています。

中国では釘を「丁」で表し、蕾の形が釘(クギ)に似ていることから、「丁子」と呼ばれたとされます。強い芳香から、別名を百里香(ひゃくりか、ひゃくりこう)といいます。 属名 Syzygium は、共に結ばれた、対になった の意味で、葉や枝が対生になることから(他説もあり)。種小名 aromaticum は、芳香性の。
 チョウジノキ Syzygium aromaticum Merrill et Perry
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