2015.10.
ニオイストロファンツス 
ストロファンツス・ヒスピーダス
キョウチクトウ科
ストロファンツス子  有毒・製薬原料

■  熱帯アフリカ原産のニオイストロファンツス Strophanthus gratus は、高さ数m、長さは20mを超える常緑の藤本(とうほん、つる性の木本)です。 四大矢毒 ※1 のひとつとされ、昔は、狩猟の矢毒として用いられました。 種子に多量のアルカロイドを含み、大型動物の心臓も短時間で止めたといわれます。

葉は対生し、葉身は大きいもので長さ30cmになり、長楕円形で全縁、革質で表面は光沢があります。 茎頂に散形花序をつけ、ガクは暗紫色、花弁は淡いピンクで、基部は筒状、先端は5裂して開平するか反り返ります。花径は7、8cmほどで、花弁の裂片は不規則に波打ち、芳香があります。
果実は対になった角状で、結実はあまり見られないようです。 種子には羽毛状の長い毛がついた芒(のぎ)があります。

※1 四大矢毒とは、イポー、クラーレ、ストロファンツス、トリカブト の4種。 ストロファンツスは、単独ではなく他の成分と混ぜ合わせたといわれますが、詳細は不明です。

■ 矢毒に使われたアルカロイドは、現在は強心利尿薬 G-ストロファンチン G-Strophanthin の製造原料として利用されています。 属名 Strophanthus は、ねじれたヒモ + 花 anthos の2つの言葉由来です。種小名 gratus は、喜び、好意 の意味。和名は ニオイキンリュウカ ですが、一般的ではないようです。
ニオイストロファンツス Strophanthus gratus Franch.
ヒスピーダス
Strophanthus hispidus DC.
■  ストロファンツス・ヒスピーダス Strophanthus hispidus は、アフリカ原産のつる性の木本で、高さ数mになります。 ニオイストロファンツスと同様に、アルカロイド成分は強心利尿薬の製薬原料にされ、また、かつては矢毒としても利用されていました。

茎や葉に剛毛が生え、葉は対生し、葉身は長楕円形です。花は淡黄色で、花冠の内側は褐色を帯び、先は5裂して裂片の先端は尾状となります。 尾状突起は、長さ20cmほどにもなり垂れ下がります。果実は対生する2つの角状で、中の種子には羽毛状の長い毛がついています。

和名はなく、種小名 hispidus は、剛毛のあるの意味です。



ストロファンツス・ディワリカーツス  キョウチクトウ科

ストロファンツス・ディワリカーツス Strophanthus divaricatus は、中国南部原産の常緑の低木です。 葉は対生し、葉身は長楕円形で、光沢があります。花は淡黄色で、花冠の内側は茶褐色になり、先は5裂します。 裂片先端は尾状に長く伸び、開花前は、尾状突起が [ よじれたヒモ ] のようになっています。

ニオイストロファンツスヒスピーダスと類似する成分を含有し、中国では薬用にしたとされますが、国内での利用は不明です。 アジアのストロファンツス属については、矢毒の利用はなかったとみられます。 種小名 divaricatus は、広く分岐した の意味。キンリュウカ 金竜花 の和名があります。
ストロファンツス・ディワリカーツス
S.divaricatus Hook.et Arn.
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