2015.09.
マツユキソウ 待雪草オオマツユキソウ ヒガンバナ科
成分名 ガランタミン  [ 局 ] 製造原料

■ 冬の森で、咲いているはずのないマツユキソウを探す少女。 出合った森の精が訳を聞き、「四月の森の精」が少しの間だけ季節を春にしてくれました。雪が解けて、マツユキソウの花が咲き ・・・ サムイル・マルシャーク著「森は生きている」の一場面です。マツユキソウの花言葉は、希望、慰め。春の暖かさや幸福感を象徴 ※1 する花です。

マツユキソウスノードロップ)の仲間は、ヨーロッパからイランまでの広い範囲に分布する多年草です。 最もよく知られているのが Galanthus nivalis で、Common snowdrop ともいわれ中央ヨーロッパに分布します。 鱗茎(球根)から線形の葉と花茎を伸ばし、花茎は葉よりも上位まで伸びます。花は白色で下向きに咲き、楕円形の長い外花被3弁と、短い内花被3弁の6弁からなります。 内花被は緑色の斑紋がつき、重なり合って筒状になり、6本ある雄しべは花冠の内側に留まります。 春の告げる花は早春に咲くため、開花後に降雪にあうこともあります。もともと寒さに強い花ですが、雪の重みに耐える姿は、可憐なだけではない芯の強さを感じさせます。 外花被は、V 字型に開きますが、夜間や降雪時には花弁を閉じます。種子にはエライオソームがついていて、アリがエサとして運ぶことにより、播種が行われます。
日本では総称してマツユキソウと呼んでいますが、マツユキソウは、本種の和名です。 属名 Galanthus は、gala 乳 + anthos 花 を語源とします。種小名の nivalis は、雪の時期の、氷雪帯に生ずる の意味です。

Galanthus elwesii は、Giant snowdrop と呼ばれ、トルコに分布します。2月ころに開花し、葉・花とも G.nivalis より大きく、葉は付け根で、1枚の葉が別の1枚を包み込みます。 和名はオオマツユキソウ(別属のスノーフレークの和名でもあります)やオオユキノハナと呼ばれます。 種小名 elwesii は、人名由来。

※1  死を象徴する花として、英国では嫌われることがあります。
Gralanthus sp 種不明
マツユキソウ Galanthus nivalis L.
オオマツユキソウ Galanthus elwesii Hook.f.

■ マツユキソウ属には属名のGalanthus から名づけられた成分ガランタミンが含まれています。 ガランタミンには、重症筋無力症の改善や、アルツハイマーの進行を遅らせるなどの効果が認められています。同成分は、他のヒガンバナ科の植物にも含まれていることが確認されています。 合成も可能ですが、費用の関係により、現在は植物成分を抽出しています。なお、マツユキソウもヒガンバナ科の例外ではなく、有毒な成分を含みます。

オオマツユキソウ (スノーフレーク)  ヒガンバナ科
成分名 ガランタミン  [ 局 ] 製造原料

スノーフレーク (オオマツユキソウ) Leucojum aestivum L.
■ スノーフレーク Leucojum aestivum は、地中海を中心に、イギリスからイランまで、広い範囲に自生します。 草丈は50cm程になり、やや湿った森林や、川岸などの水辺の近くを好む多年草です。
鱗茎から直接伸びる線形の長い葉を持ち、花茎は葉よりも高く伸びます。花茎頂には、釣り鐘型に広がる花を、2輪から5輪程度つけます。 花被片は、内花被、外花被が同じ形状で区別がなく、花被片の先には緑色の斑紋があります。

Leucojum aestivum は、summer snowflake (夏の雪片) とも呼ばれますが、開花は4〜5月頃になります。別名 スズランスイセン 鈴蘭水仙。
属名 Leucojum は、ギリシャ語由来の 「白」と「スミレ」 の複合語。種小名 aestivum は、夏の、夏に開花する の意味です。
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