≫≫ ケ シ  ケシ科
【 用語集 】 アヘン末 [ 局 ] 有毒・製造原料

ケシと、少し小型のアツミゲシは、全草にアヘンアルカロイドを含んでいます。 ケシの全草から抽出することもありますが、通常は花後10日程度経た P. somniferum のケシ坊主(未熟な果実)から採取します。キズをつけて、にじみ出る不快な臭いのする乳液をかきとり、 乾燥させたものが生アヘンです。ちょっとユーモラスな形の実から、麻薬がとれるのは意外な感じがします。

ケシの麻薬成分は、2つの法律によって禁止されています。ケシとアツミゲシはあへん法により、また、ハカマオニゲシは 麻薬及び向精神薬取締法によって規制されています。2つの法律によって、麻薬の所持はもちろんのこと、3種の植物については、許可なく栽培することも、その花びら1枚を持つことも許されていません。 唯一、所持できるのは、発芽しない処置をした食用の種子(アヘンを含んでいない)だけです。

一方で、アヘンからは、薬として有用な塩酸モルヒネ morphine [ 局 ]、リン酸コデイン codeine [ 局 ]、塩酸ノスカピン noscaphin [ 局 ]、 塩酸パパベリン papaverine [ 局 ]などの成分が分離抽出されています。これらの成分は、麻酔、鎮痛、鎮咳などに広く使用されています。適切に利用をすれば、 ケシは人類の病苦を和らげてくれた大変有益な植物であるともいえます。近年ではモルヒネが末期ガンの鎮痛に有効であることが再認識されています。

ケシの仲間でも、上記の種類以外のヒナゲシ、オリエンタルポピーなどはアヘンアルカロイドを含まないので、自由に栽培ができます。 なお、ケシとアツミゲシは、葉が茎を抱くので見分けることができます。見つけた場合には、触らずに、関係機関まで連絡をしてください。
2002.07.New/2006.11.Re
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1.2. ケシ Papaver somniferum L.
   園芸的価値も見受けられますが、日本では栽培禁止です
3. アツミゲシ Papaver setigerum DC.
4. ケシの果実
5. ハカマオニゲシ Papaver bracteatum Lindl.
撮影地・東京都薬用植物園 2006.05.