2015.07.
インドジャボク  キョウチクトウ科
ラウオルフィア根」 製造原料

■ インドジャボクはインドから熱帯アジアに分布し、林床に自生する常緑の低木です。 樹高は50〜150cm程度になり、葉は枝の上部にまとまってつき、対生または3枚が輪生します。葉身は長楕円形から倒卵形で先尖、表面には艶があります。 花は茎頂付近につき、花冠は白から淡紅色、基部は長い筒状になり、先は5裂して開平します。花径は15mm程、花期は6〜11月とされますが、環境が良ければ周年開花します。 果実は球状が2つ合着した形で、黒紫色に熟し、花後に赤くなる花柄とのコントラストで目立ちます。

■ インドジャボクは、インドの伝統医学アーユル・ヴェーダに伝わる薬用植物で、精神病やヘビの咬傷治療などに用いられていました。 1950年代に、根茎からアルカロイド成分 レセルピン [ 局 ] が抽出され、精神病患者への鎮静効果のあることが認められました。他に不整脈の治療薬 アジマリン [ 局 ] も分離抽出され、製造原料として利用されました。 現在では合成成分が使われるため、原料としての価値は減っていますが、精神疾患の最初の科学的な治療薬が発見されたということで重要な意味があります。

和名は、根が蛇のようにくねっている、或は毒ヘビによる咬傷の治療に使われていたので、蛇木(ジャボク)になったといわれます。 属名の Rauwalfia は、人名由来。種小名 serpentina は、ヘビ から。
インドジャボク 印度蛇木 Rauwalfia serpentina Benth.

ホウライアオキ  / マライジャボク  キョウチクトウ科
■  ホウライアオキ  蓬莱青木はインドジャボク に近縁とされる常緑低木です。 樹高は、インドジャボクよりやや大きく、葉は長楕円形で先が尖ります。対生しますが、茎の上部では3〜4枚の葉が輪生します。花は白色、花冠の先端は5裂して、花径は10mm程になります。 果実は楕円体2つが基部で合着し対になり、赤く熟しますが、花柄は花後も緑色を保ったままになります。

根にはレセルピンが含まれ、昔の中国では薬用に利用したとされ、日本にも薬用目的(詳細不明)で入ったとみられます。 和名のホウライは、海の向こう(にある蓬莱)から来たといった意味合いで、アオキは、赤い実(あるいは葉)がアオキ(青木、ガリア科)に似ていることからつけられています。 種小名の verticillata は、輪生する の意味です。
ホウライアオキ Rauwalfia verticillata Baill.
■ マライジャボクは、マライ半島原産の常緑低木で、インドジャボク、ホウライアオキより大型になり樹高2mを超えます。 葉は長楕円形で先が尖り、対生しますが、茎の上部では3〜4枚の葉が輪生します。花はホウライアオキに似て白色で、基部は筒状で先は5裂し、裂片は縁が重なります。 果実は紡錘型が基部でつき、対になった形で灰色に熟し、重みで長い花柄が下垂します。

ラウオルフィアの成分は含まれていますが、薬用利用については不明です。 種小名 perakensis は、マレーシアの地名由来です。
マライジャボク Rauwalfia perakensis King et Gam.
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