2015.06.
ヘクソカズラ  アカネ科
未設定 民間療法
■ 花はかわいいのに、全草にある悪臭で、気の毒な名前がついています。 古くはクソカズラといわれ、 時代が過ぎると、上乗せされてヘクソカズラになりました。 つる性の多年草で、低地の林縁などに自生し、基部は木質化します。葉は対生し、葉身は楕円形〜卵形です。 7〜9月ごろ、葉腋に長さ1cm程の筒状の花をつけます。花冠の先端は5裂して開平し、裂片の縁は凹凸があり波打ちます。 花冠の外側は白色、内側は暗紫色をして、全体に白い綿毛が被います。雄しべは5本があり、花糸が短いので花冠の内側に留まり、花柱2本は花冠より外に伸びだします。

果実は艶のある黄褐色の球形で、昔は民間療法で、果汁をしもやけやあかぎれなどに利用しました。果実には種子が2個入り、多くは葉が枯れ落ちてもそのまま残されています。 全草にある悪臭は、食害を防ぐための昆虫の忌避物質になっていて、果実にもその成分が含まれます。 冬になり、小鳥たちの食料が少なくなっても、なかなか実が食べられないのは、小鳥たちにも美味しくないのでしょう。

別名には、花の形と中心部の赤い色から、お灸にみたてた、ヤイトバナがあります。花には悪臭がなく、可愛い姿から、サオトメバナ(早乙女花)とも呼ばれます。 こちらは、花を早乙女笠に見立てたといわれます。また、子供が鼻の頭に花を乗せる遊びから、天狗花という別名もあります。 属名のPaederia は、paidor 悪臭から。種小名 scandens は、よじのぼる性質の。変種名 mairei は、人名由来。シノニム 種小名 foetida は、悪臭のある の意味です。

 食べられない理由としては、(1)栄養価がない、(2)不味い、(3)昆虫忌避物資に弱毒性がある、などが考えられます。
 ヘクソカズラ Paederia scandens Merrill var.mairei Hara / syn. Paederia foetida L.


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