2015.05.
エビスグサ (マメ科ジャケツイバラ亜科)
決明子 ケツメイシ ) [ 局 ] 民間薬
■ 北米原産のエビスグサ は、熱帯アジア原産(中国産)の Cassia tora の近縁種で、草丈は1m以上になります。 葉は互生し、偶数羽状複葉、小葉は倒卵形で先は丸みを帯びます。花期は夏、葉腋に黄色の5弁花をつけます。不ぞろいの雄しべが10個あり、花はあまり開平することなく、花柄の先に下向きに咲きます。 莢は長い線形で、多数のひし形様の種子が一列に並んで入り、種子は熟すと茶色くなります。元々は宿根草ですが、国内では一年草として扱われます。

■ エビスグサ 夷草の種子は、生薬名を「決明子」といい、明(メイ、視力)を決(ヒラ、開く)く として、夜盲症に用いられました。 疲労を軽減して、体力が回復すると、視力が戻るという効果を期待したもののようです。アントラキノン類が含まれていて、現在では、健胃、利尿、緩下などに利用されています。 種子を炒り、湯を注ぎハブ茶として飲用します。本来のハブ茶は、ハブソウの種子を使用しますが、収量が少ないことから、栽培が簡易で薬効に差のないエビスグサの種子が利用されています。
エビスグサの「夷」は、古くは異民族を指す言葉でしたが、和名は外来のものという程度の意味合いになります。属名の Senna は、アラビアの古名から。 旧属名 Cassia は、桂皮の古名を転用したもの。種小名の obtusifolia は、葉の先が鈍形の の意味です。

エビスグサ 夷草 Senna obtusifolia (L.) H.S.Irwin et Barneby  syn. Cassia obtusifolia L.

ハブソウ
望江南 ボウコウナン
■ ハブソウは熱帯アメリカ原産で、葉は互生し偶数羽状複葉、小葉は狭卵形で先は尖ります。 夏、葉腋から花茎を立ち上げ、黄色の5弁花を横向きに開きます。莢は円柱状で、先端を斜上します。

種子を焙じてハブ茶とします。市場のハブ茶はエビスグサの種子を使用しています。和名は、かつてマムシの咬傷に用いられたからとされます。 種小名の occidentalis は、西方の、西部の。シノニムの torosa は、ところどころ凸凹のある円柱状の。

ハブソウSenna occidentalis L. syn. Cassia torosa Cav.

カワラケツメイ
山扁豆 サンペンズ
■ カワラケツメイ 河原決明は、ハブ茶と同様に茶材としますが、本種では全草を使います。 種子が未熟な9〜10月ごろに、全草を抜き取り、刻んで干したものを、ハマ茶・マメ茶などと呼び、お茶にして飲用します。少量のアントラキノン類などを含みます。

和名の通り「河原決明」は、河原などに自生する一年草で、草丈は50cm程になります。葉は互生し、線形の小葉による偶数羽状複葉で、黄色の5弁花をつけます。 属名 Chamaecrista は、chamae 小さい、低い + cristatus トサカ状の。種小名の nomame は野豆からのネーミング。 シノニムの mimosoides は、ネムリグサ属 Mimosa に似た の意味です。

 エビスグサ、ハブソウ、カワラケツメイは、同じ Cassia 属・(旧)カワラケツメイ属とされていましたが、APG分類では、3属に分けるとされています。、 3属とは、Chamaecrista (新)カワラケツメイ属、Senna センナ属、Cassia 属で、Cassia 属については、ナンバンサイカチ属に呼称変更しています。従来の学名はシノニムとして記載します。
カワラケツメイ Chamaecrista nomame
syn.Cassia mimosoides subsp.nomame / Cassia nomame Honda
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