2015.04.
ボタン / シャクヤク  ボタン科
牡丹皮 ボタンピ ) [ 局 ] 漢方薬
ボタンシャクヤクは、共に古い時代に薬用として移入されたものです。 2種とも花の美しさから観賞用にもされ、特に江戸時代からは多くの品種が創出されています。
■ ボタン 牡丹 の「牡」は雄のことで、種子ができにくいことを雄花とみたものです。 「丹」は赤のことで、花弁が赤いことを表していますが、花弁が赤以外の品種もあります。

落葉低木で、葉は互生、2回羽状複葉、小葉は卵形で3〜5裂します。花期は4月末から5月初め、径10〜15cmの大型の花を頂生します。 雄しべは多数、雌しべはその中に隠れるように4〜6個あります。
ボタンの場合、実生品では開花に至るまで年数を要します。そのため、普通、流通している鉢植えは、シャクヤクの根を台木として接ぎ木をしたものです。

■ 薬用とするのは、木質化した芯を抜いた根皮 ※1 です。 抗アレルギー、止血、鎮痙、抗炎症、中枢抑制などの作用があり、漢方処方や婦人薬として使われています。
属名 Paeonia は、ギリシャ神話の医神 Paeon 由来。種小名 suffuruticosa は、亜低木状の、半低木状の。

※1  芯の有無による成分的な差はなく、手間をかける理由は不明。
ボタン Paeonia suffuruticosa Andr.

芍薬 シャクヤク ) [ 局 ] 漢方薬
■ シャクヤク 芍薬は、平安時代に移入され、室町時代には、観賞用の栽培が始められたとされます。 中国原産の多年生草本で、茎は直立し、葉は互生、1〜2回羽状3出複葉、小葉は披針形です。 花期はボタンが咲き終わる、5月中旬から6月初めにかけて、花径10cm程度、雄しべは多数、雌しべ3〜4個あります。

■ 根を薬用とし、鎮痛、鎮痙、平滑筋弛緩、消炎など、ボタンより強い各種の作用があります。 葛根湯、芍薬甘草湯など処方例も多く、中でも四物湯(シモツトウ) ※2 のような婦人病の漢方には欠かせない重要な生薬となっています。
小種名の lactiflora は、乳白色の(花)の意味ですが、赤い花のシャクヤクもあります。日本薬局方では花の色による区別はしていません。

※2  当帰(トウキ)、芍薬(シャクヤク)、川弓(センキュウ、正しくはクサかんむりに弓)、地黄(ジオウ)の4つの生薬からなる基礎的処方例。強壮薬、冷え症、婦人薬、月経不順、しもやけなどに応用する。
シャクヤク Paeonia lactiflora Pallas
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