2015.03.
アサガオ  ヒルガオ科
牽牛子 ケンゴシ ) [ 局 ] 製造原料・観賞用
■ 鮮やかな花色で夏の朝を演出してくれるアサガオは、元は薬用として、中国から 入ってきたものです。 正確な渡来時期は不明で、奈良時代末に遣唐使によって持ち込まれたとする説、朝鮮半島から来たとする説などがあります。 つる性の一年草で、熱帯アジア原産とみられていましたが、近年では、アメリカ大陸に起源を求めるとする説があります。 古典的園芸植物として観賞用でも人気があり、特に江戸時代には多くの変化(へんげ)朝顔が創出されました。

茎(つる)は長さ2〜3mになり、全体に細毛があります。葉は互生、葉柄があり、葉身は広卵形で基部は心形、中三裂し裂片の先は尖ります。 花は5つの花弁が合生して、ろうと状となり、花冠の先は大きく開平します。がく片5、おしべ5、めしべ1があり、子房は、3心皮、3室になります。 普通、 Ipomoea 属(サツマイモ属)の子房は、2心皮で、2または4室からなり、アサガオとは構成が異なります。 この点で、過去にIpomoea 属からPharbitis 属を別属とする説※1がありました。

■ 種子は、生薬名を「牽牛子 ※2 」といい、利尿、 緩下の目的で製薬原料にされています。 アサガオの薬用成分ファルビチン pharbitin は、水には溶けないので、煎液ではあまり効果がなく、粉末の状態で用いられます。 効果としては、穏やかな緩下ではなく、より強い峻下の作用があるので、衰弱している人や妊婦の使用は注意が必要です。
属名の Ipomoea は、ips 芋虫+homoios 似た を語源とし、つるが絡み付いてよじ登る様子からつけられた名前。種小名 nil は、藍色 の意味。もうひとつの属名 Pharbitis は、由来不明。

※1 日本以外では支持されず、現在はIpomoea 属とするのが一般的。
※2 王の病気をアサガオの種子で治したところ、謝礼に牛をもらい、牛を牽(ひ)く力があるとして名づけられた。
 アサガオ  Ipomoea nil (L.)Roth. (または、Pharbitis nil Choisy )
創出品種、変わり咲きアサガオの一例
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